VOCA展に行ってみた

2015年4月13日

ミューぽん利用で100円引きでコーヒーを1杯飲めるという特典があるらしく、3月の日曜日に午後から上野へ VOCA展 を観に行った。色々想定があり、とても良かった、散歩好き。

VOCA展とは

初めて行ったので、よく知らなかったが、主に絵画など平面の作品をアート系の推薦者が作家を推薦してあつまった会らしい。

VOCA展では全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などに40才以下の若手作家の推薦を依頼し、その作家が平面作品の新作を出品するという方式により、全国各地から未知の優れた才能を紹介していきます。今回は、34人の推薦者により34人の作家が出品いたします。

上野の森美術館

今回はあることで賑わっていた

私がこの展覧会を知ったのは、ミューぽんであった。が、Twitterで色々と批判が飛び交っていた。理由は下記にようなことだと思う。

モダニズム絵画論が現在の絵画にそぐわなくなっているにもかかわらず、それらを評価する基準としていまだに活用されている点については批判も多い。しかし、このねじれの隙間から数多くの若く有望なアーティストが輩出されてきたこともまた事実である。つまりVOCA展とは、実作の面でも批評的言説の面でも、美術をめぐる功罪が凝縮したトポスとして機能している。

VOCA展 artscape

美術をめぐる功罪って、分野が違っても、こういった過去の歴史とのバランスって難しいのだろうと感じた。時代は情報の速度に比例して、昔以上にスピードアップしていることも関係しているかもしれない。人間がそのスピードに適応できていない部分もある。

私はまったく芸術分野について詳しくないため、ボーダーレスに興味を引く展示があることは逆におもしろいため、散歩がてら足を運んでみた。

特に下記とか、このような行為は大好きなので、興味深かった。

川久保ジョイさんの話が面白かった

この日はたまたま受賞者の3名が各々の作品の前で解説してくれるという日であったらしく、作品をひと通り観て、無料のコーヒーを飲んでいたらその時間となった。

川久保ジョイさんの作品の解説を聞いたのだが、彼の作品は大判のポジを引き伸ばした作品であった。

川久保ジョイ《千の太陽の光が一時に天空に輝きを放ったならば》

 

福島の原発事故の近くまでいき、ポジを3ヶ月間地中に埋め、現像したポジを引き伸ばした作品。(詳細はこちらで紹介されています。)

この偶然できあがった作品だが、この作品を作るまでの背景と作品の色の淡さにとても惹かれた。

もちろん彼の作品の話も面白かったのだが、さらに面白かったのが、彼の生い立ち。
大学院中退しつつ、好きなことをやりながら、海外の大学を志望し、お金が無いから稼ぐためにデイトレーダーとなり、やり通す。

このあたりに彼の推進力を感じ、どこへ行っても何をしても輝けるのだと感じた。また、その推し進める力により、その先に偶然な出会いが多々あり、出会った人々に支えられつつ進んでいるのだろう。

 

最後に

このVOCA展に興味をもったのも、たまたまミューぽんで知って、調べてみた。調べてみると、この展示に対する意見や批判やなどがあり、今回は奥村さんの作品が受付られなかった経緯など、興味を持ち、結果、会場へ足を運ぶことになった。

その過程で各作家の背景に興味をもったり、当日、作家による作品の解説など、ほんの一部であるが、作品に対する文脈を知ることができた。

個人的には芸術は作品だけで感じるより、作家が何を考えていたなど、作った背景というよりは、思想的な部分を知り、作品を観ることができると、日本にもっと芸術というものが広まっていく気がする。

今回はその人の思想を感じることができたよい日であった。


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