デザイナーと経営者の掛けあわせについて

2015年6月13日

昨年から感じていることで、デザイナーが経営視点で話を聞くことができ、理解することができると、問題が見える化され、解決される=具体化できやすいと感じている。仕事終わりに下北沢B&Bで開催されたとあるイベントへ足を運んでみたので、そこで感じたことなど。

コンサルティングファーム✕デザインファーム

2014年にAdaptive Pathが金融会社のCapital Oneに買収されたり、今年になりマッキンゼーがLUNARを買収したりと、コンサルティングファーム✕デザインファームが統合される流れが強くなっている。

これは戦略コンサルだけではなく、デザインの力で数値を見える化したり、クリエイティブな場所をつくっていくコトが重視され、これまでの戦略=数値の改善や夢だけでは成り立たなくなってきたことを象徴しているように感じた。

これはデザイナーが経営視点でコミットして、課題を整理、解決し、夢を具現化する役目が重視されているとも言える。

では、デザイナーが経営視点で物事を語ることこができるのか?

 

デザイナー/経営陣と仕事をしてきて感じたこと

これまでデザイナーと近い立場で仕事をしていて、経営陣とも対話をしてきた経験から踏まえると、数値の経営改善ではない手段で大いにデザイナーは入っていける部分がある。

あと大体、経営コンサルの視点だけだと、数値がひとり歩きし、論理ロジックと共にそれらしく聞こえるが、夢見がちな内容のままで、現実的な落とし所が抜けていたりすることも多い。

その視点を変えたり、経営側の価値をユーザ側へ変換して届ける部分については、経営視点よりもデザイナーの方が向いている。

(余談:昔、ビジネスとユーザの価値は1つである VS 1つだがユーザへは届け方は変換するべきで揉めたことを思い出した)

 

あるトークイベントをとても注目していた

5月のGW空けのこのイベントを密かに注目し、参加をしてきた。

小杉幸一×小川豊武×岡田庄生
「デザイナーと研究者とコンサルタントによる、 “経営課題に応えるクリエイターとは?”特別放談企画」

この内容はここに書かれている内容のトークイベントでとても砕けた会で非常に興味深かった。

部署が立ち上がって、「さて、何をしようか?」といった始まりから、そこから推し進めてきた内容も推進力がないと絶対できない。知名度がある会社だからこそできる部分も多いなと感じた。またアートディレクターの小杉さんが「デッサン力」といっていた部分はとても共感し、この部分がデザイナーの強みであると感じていた。日常で些細なことを感じ、突き詰めていけないと、手法などのやり方を目的化する=勘違いする人が多いと思っている部分である。

最後に質問をしてみた

このイベントへ参加する流れもそうだが、ここ数年感じている部分で、最近、プライベートの中で少しづつ動かしてみようかと思っていることがあったので、その点について最後の質疑応答の時に質問してみた。

質問の内容は

クリエイターが経営者との接点をどのように探すのか、知人のクリエイターは途方の暮れている。だからこそ、ここの接点をつくっていきたい。接点がないと始まることもできない。そういった組み合わせを探して行きたい。どうすればよいか?

といった内容だったと思う。

岡田さんからは、下記のアドバイスをいただいた。

時代の流れはその流れに向かっている、今はまだ前夜祭の感じ。これから作っていくべきことであり、応援しています。

幸せなことに私の周りにも尊敬できるクリエイターが多い。

彼らにどういった形で経営者と対等に協力する場を作れるか。これから少しづつ考えていこうと思う。これからはそういった領域を横断した組み合わせから、価値やゴールを創造するべきだと感じている。クリエイター自身でこの組み合わせまで解釈し動かせる人もいるが、少ない、またはそもそも機会がないことにより実現ができていない可能性がある。

このように私が感じているのは、20代の頃に仲間作りやイベントをしていた事が深く関係している。両者の根底は変わらないと、今、改めて思う。

なお、イベント終了後にも岡田さん、小杉さんへ色々と質問をさせていただいた。

アートディレクターが経営者と会話できる点や経営視点を持っていないといけない点など、そしてこの側面を持ち合わせたアートディレクターが少ない点など。
翌日にもメールでもお礼のやり取りをさせていただき、本当に良い出会いの場であった。

余談

下北沢のB&BはBook and Beerの略。最近は本が好きになりつつあるのと、本を読みながらビールを飲みえるという最高の環境。
ただ、ほとんどの夜はイベントを開催しているため、ちょっとビール飲みながら本を探しに行くといったことができない。それができたら通いたい、本との出会いがある場。


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