エンジニアさんがいなくてもGoogle Data Studioでダッシュボードを作ろう

2016年12月9日

この記事はSupership株式会社 Advent Calendar 2016の9日目の記事になります。
バトンを受け取りつつ、誕生日に書いております。

サービス開発のあるあるの1つを書いてみました。


サービス開発と数値計測でのあるある

Webやアプリのサービス新規の立ち上げでは、「まずはプロダクトを最優先でリリースする!」といった優先順位であり、なによりも早くプロダクトをリリースして、利用者の反応を見ることが多いです。

その優先度に集中しすぎて、まれに、リリース後の数値把握や仮説検証を立てやすくするツール群の整備が遅れることもあったりします。

当たり前ですよね、プロダクトがないと数値なんて測ることができないですから、まずはプロダクト優先で良いと思ってます。

それでも、最低限のサービスのKPIの到達確認などが、メンバーおよび関係者に分かるダッシュボードなどは用意したいです。

このような「何よりもスピードと仮説検証を優先する!」といった場合でも、手軽に使えるダッシュボードを非エンジニアでも作れたら嬉しいなと思うのです。

 

Google Data Studioで簡単ダッシュボード化

今年にβ版が公開されたGoogle Data Studioを触ってみたのですが、これ、エンジニアさんのリソースを割り当てることができない状態でも、非エンジニアが手軽にダッシュボードを作ることができ、しかも共有ができるのです。

 

 

使ってみたのですが、良い点はこのようなところだと思ってます。

  • ダッシュボード画面を共有でき、運用時と報告時にそのまま使用できる。
  • エンジニアさん以外でも、誰でも編集が可能であり、使い方も簡単である。
  • 各種データソースを読み込む事が可能であり、複合的なデータを1つのツールで見える化ができる。

サービスを立ち上げる際に、このダッシュボードを最初にサクッとつくって、毎朝メンバーで眺めつつ、「昨日はあそこで盛り上がっていて、施策があたっているかもね!」などの話をしながら、更に細かい数値を追っていくのも良いと思います。

数値がグラフィカルに分かるダッシュボードは、リアルな数値の目の前で会話ができる場を提供してくれますし、これをエンジニアさんがいなくても作れてしまうことは、とても魅力的です。

そしてエンジニアさんは更にプロダクト作りに集中ができます。

 

Google Analyticsとの差異は、ビジュアル化の自由度とデータソースの自由度

正直、Google Analyticsを数値取得および解析で利用している場合は、手軽にGoogle Analytics内でグラフ化することは可能ですが、サービスを運用していると、より具体的な数値を追っていきたいこともあります。

例えば、サービス内でアクション(写真を投稿する、コメントをする、などユーザが行動したポイント)を起こした人が、UUやDAUの割合からみて、どのくらいの割合で存在しているかなど、Google Analyticsから取ってきた値とサービス内で持っている数値に対して突き合わせをしたい場合などあります。

このような場合は、Google Spreadsheetを利用しつつ、Google Analyticsの値とサービス内のアクション値を纏めるのが良いかなと思ってます。

data-flow

Spreadsheetでデータの加工をしてDataStudioへ

このように、Google Analyticsからバッチで取得した値を、計算、整形させるスクリプトを起動し、Google Data Studioへ使用したいフォーマットへ落としておきます。

あとは、Google Data Studioから読み込むだけで、ビジュアライズ化が手軽にでき、これをそのままMTGで使用することも可能です。

Google Data Studioへ読み込みさせるデータの種類が豊富であるのも良い点です。(業務上、直接JDBC経由でデータベースへ接続することはないですが・・・。)

data sources

BigQueryやMySQLへ直接接続することも可能

 

 

さて、どのくらい手軽にグラフが作れるのか?

たとえば、Google Spreadsheetからデータを読み込んで簡単なグラフを作ってみます。

データは政府統計の窓口でもある「e-stat」のデータを利用してみます。

参照させてもらったデータは、「離婚」に関するデータです。

 

主要都市と人口が最も少ない県でグラフ化

作ってみたグラフはこちらです。

Google Data Studioで作ったグラフ

Google Data Studioで作ったグラフ

※Google Data Studioでの閲覧にはGoogleのアカウントが必要です

使用したデータはこのような内容です。

このSpreadsheetをGoogle Data Studioへ読み込みをさせて、棒グラフのプロパティを設定するだけでグラフが簡単につくれます。

設定した内容は下記になります。指標は最大5つまで設定ができます。今回は「北海道」、「東京」、「大阪」、「鳥取」、「福岡」の5つを設定してみました。

properties

指標を5つ設定

 

これらのグラフから読み取れることを挙げてみると、

  • 近年は離婚件数が増えている。(2014 -> 2015年、鳥取県除く)
  • 鳥取県は他県に比べて件数も低いが、近年は離婚件数が減少している。
  • 各県の人口の割合から比較しないと、どの都道府県で増加傾向なのか、今回の数値だけでは分からない。
  • 離婚件数が減少する時期の景気に関係があるのか?(バブル崩壊やリーマンショック時など)

 

なので、次回は人口推移や経済に関する値も入れて、確認して、また書いてみようかと思います。

 

 

おわりに

サービスに関わっているディレクターの方々も、ここまで手軽に見える化ができるので、まずは触ってみてほしいです。

自ら率先して手を動かして分析しつつ、サービスの仮説検証を回していけると、エンジニアさんもよりプロダクトへ集中でき、結果的により良いチーム作りになることもあります。

是非、ダッシュボードを利用した場つくりに取り組んでみてください。

データ解析により興味を持ってきたら、SQLも含めてデータを取得するために考えて動いてみるのも良いかもしれませんね!

 

明日の Supership株式会社 Advent Calendar 2016@Peranikov です。また、明日も見てくださいね!

 

参考サイト

 

続きはこちら

離婚件数が多い東京都の方が幸せを生んでいるのかもしれない話(Google Data Studioでグラフ化)


You Might Also Like

No Comments

Leave a Reply

CAPTCHA