退職と「コミュニケーション」についての挑戦

2017年2月6日

合併前から踏まえると2年ちょっとしか居ることができなかったですが、先月末でSupership株式会社を退職したので、これからの挑戦をここに記録しておきます。

今後もこれまで通り、地道に信頼を得れるように頑張りますので、よろしくお願いします。


合併から退職まで

合併前のビットセラーの在籍も含めると、色々な人と出会い、一緒に仕事が出来ました。

株式会社ビットセラーでは、メンバーのみなさんが良い意味で「濃いキャラ」であり、フォーカスすべき問題の捉え方や解決手段の選択の仕方などのスキルが高く、とても好きなチームでした。

個人的には、もう3年ぐらい前に出会って一緒に山や谷を越えてみたかったですが、これもタイミングですね。今は、出会えたことに感謝しています。

Supershipへの合併後は、けんすうこと元株式会社nanapiの古川さんに拾ってもらい、新規開発のチームに対する最大限の支援を、領域や枠を設けずやってきました。

2016年のふりかえり:今年もっとも意識していたこと

受け入れ側チームからみると、「他の会社から、何だか役割がわからない人が突然参画してきた・・・。」といった面倒な状況にも関わらず、暖かく迎えてくれたことを感謝しています。

結果的には、チーム内からも最大限に評価してもらい、社内でも評価が高く、信頼を得ることができました。

 

「コミュニケーション」のきっかけ作り

私は過去に、複数人のメンバーとチームで一緒に働く際に意識している点を、下記のように書きました。

コミュニケーションのはじまりは、発信することから始まると思っていて、空気のように発言しやすい環境を作ることで、まず発信しやすい状況を作りやすいと考えているからです。

「コミュニケーション」は情報を伝達するための手段ですが、人と人の意思の疎通や共感、さらには相互理解まで含まれるものと考えています。

例えば、とても仲の良いグループでは、「アレだよね~?」「そうそう、アレだよ~!」といった、抽象度が高い会話が成立することってありますよね。

この会話には、会話の前後の文脈も関係してますが、「アレ」という言葉を受け手が受信した際に、発信者の性格や波長やノリのような、これまでの交流で知り得た情報を使用し、自らの経験と照らし合わせつつ「アレ」をくみ取って解釈していく流れがあると思っていて、この流れが噛み合うと、この2文字だけで意思疎通から共感が、一気に得られる場合があります。

この一瞬の「相互理解」の状態を作り出すには、普段から意思疎通だけの会話だけでなく、まずはその人を取り巻く環境を含めた情報を共有する必要があり、その共有された何かがきっかけになり、発言をしやすい環境が作られていくと考えています。

言葉だけで理解するのではなく、人を含めたイメージを共有するといった感覚です。

このような場を作るためにも、グループ内の発信のしやすさはとても大切であり、だからこそ、私は「コミュニケーション」のきっかけを作りやすい「安心する場」が必要であると考え、関わる人の意見を意識的に吸い上げて、共有する機会を作ることが多かったです。

これと同時に、私がこの支援をずっと続けるよりも、どんどん若いメンバーへ引き渡し、各々が自分の頭で考えて、判断した上で、実行できることが望ましいと思ってました。

 

「安心する場」を作りながら考えた自分の仮設と退職

昨年はこの支援をしながら、私自身も、「今を考え抜いているのか?」といったこと、自問自答していました。

日々、悶々としていたのですが、ある日、気づいたことがありました。

これまでの社内へ対する働きで、周りから「とても助かる」と言われ続けてきたのですが、これを特定の1社に向けて価値を発揮するよりは、社外から色々な会社へ提供し、関わっていく企業やプロジェクトが良くなっていくかどうか?というのが、自分自身のいまできることの価値を検証することだと言える気がしました。

言い方を少し変えると、私が多くの会社やプロジェクトでの支援に成功すれば、より良いプロダクトやチームが作りやすくなり、結果、社会が幸せになるのでは?といったことを確かめてみようと。

その第一歩が、今回の退職でした。

 

まずは少しづつ信頼を得ながら、設計事務所を育てていく

昨年、色々な起業家や先輩方々へ相談という仮説をお伝えしながら、自身の会社を作ろうと、会社名まで決めていました。

相談をさせてもらった反応の中には、「キミの役割は、社外からではなく、社員としてやるのが普通だよ、絶対無理。大丈夫かぁ?」と、痛烈なダメ出しもありました。

でも「コミュニケーション」のムダや問題に困っている現場は多いことは確認できたので、この道を切り開いてみるつもりです。

こんな相談を何件かしつつ、少しづつ軸を決め、柔軟になるところの差別化をすり合わせていったタイミングで、「OVERKAST」という会社を一緒に経営し、育てていくことに決めました。

OVERKAST

OVERKASTは、一言で表すとデザインファームであり、サービスのコンセプトやデザイン戦略を考え、設計から制作までを行う会社です。
また、デザインに関する思想を取り扱う「ÉKRITS / エクリ」も運営しています。

私は「設計」を、人とモノやサービスの関係において、必要な「コミュニケーション」の状況を考え、実現させることだと捉えていて、OVERKASTへ私が加わることにより、代表の大林とは違った接点を生みつつ、「領域を広げれる部分」と「より狭めて尖らせたりする部分」を判断しながら、推し進めていく予定です。

特にこれまで、大規模の受託制作のマネージメント経験や事業側のサービス運営での日々の判断と決断が連続する環境を経験してきています。

この両軸での経験によって、2つの視点から俯瞰してサービスやプロダクトをみることができ、その上で、具体的なデザインの価値の伝え方や進め方を支援することができます。

OVERKASTで解決していくクライアントの課題は下記であり、これらに悩んでいる方がいましたら、是非とも気軽に声を掛けくれると嬉しいです。

サービスやプロダクト作りである課題

  • どうやってデザインを作り、サービスやプロダクトへ落とし込むのかわからない
  • 作ったサービスやプロダクトのデザインを含めた評価の仕方がわからない
  • 組織全体のデザイン戦略がないため、デザインと経営を結びつけたいができない

なぜ、「OVERKAST」で一緒にやろうと思ったかというと、大林と私が共通して取り組んでいることが「コミュニケーションの問題解決」だったからです。

・サービスやプロダクトとユーザの「コミュニケーション」(大林)
・サービスやプロダクトを提供するチームの「コミュニケーション」(遠藤)

endo-obayashi

二人で設計という面から「コミュニケーション」の問題解決の支援を行っていく予定です。

最近は、紙媒体である「学習まんが」や書店へ並べる本の選別まで行ったり、デジタル系以外のコミュニケーションの設計も支援してたりと、伝え方の手段を増やしつつある、面白い会社です。

 

最後にお願い

デザインは、人の相互作用を生ませる仕組みを考えることであり、そして時には、プロジェクトや会社組織を俯瞰しながら、組織の振る舞いをコミュニケーションする手段でもあります。

関わるプロダクトもそうですが、関わる人々へも貢献できるように、少しづつ実績を積みながら、信頼を獲得しにいかなければと考えています。

オフィスは恵比寿に引っ越したばかりなので、お近くの方はランチなどに、ご一緒させてください。

また、新しい挑戦と移転祝いをこちらで支援いただけるとうれしいです。(切実m(__)m)

Amazon.co.jpのほしいものリスト:新しい挑戦と事務所移転祝い

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

これからもよろしくお願いいたします。

OVERKASTÉKRITS / エクリ

 


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